Difference保険と自費の違い

  • TOP
  • 保険と自費の違い

根管治療の保険と自費の違いとは

歯科医院での治療には、保険と自費の2種類ありますが、これらの違いは費用以外にも大きな違いがあります。その違いを理解せずに「治療費の安さ」にだけ着目して治療を決めてしまうのは危険です。特に根管治療においては、保険と自費では大きな差があるため、将来的に後悔するかもしれません。

保険の治療は費用面の安さがメリットですが、自費と比べるとできることには限りがあります。逆にいえば、自費ならば費用をかけて保険ではできない精密かつ高度な治療を受けられるということです。
ここでは、根管治療における保険と自費の違いについて解説します。どちらの治療にすべきか悩んでいる方は、ぜひこちらを参考にして下さい。

保険と自費でできることの比較

診査・診断方法

保険の根管治療では、口腔内全体または一部のみのレントゲン撮影をするのが一般的です。保険の治療で使用されるレントゲンは2次元的にしか撮影できないため、歯の根の先がぼやけたり映りきらなかったりすることがあります。

歯の形や根っこの本数は人それぞれで異なるものです。たとえば、前から4番目にある第一小臼歯は、根の先が1つだけでなく、2つに分かれていることもあります。そのため正確に撮影できないと、2つの根があったとしても1つの根しか治療できないといった事態が生じることがあるのです。このように不正確な治療をしてしまえば、痛みが続くだけでなく再治療が必要になってしまいます。

一方、自費の根管治療では事前に歯科用CTによる撮影を行うことがほとんどです。歯科用CTは口腔内を3次元的に撮影でき、歯の根や顎の骨の状態、さらには神経や血管の位置まで立体的に捉えられます。そのため、根の本数を正確に把握できると共に、歯の炎症がどこから来ているのかを突き止めた上で、より精密な根管治療を実現できるのです。
自費の治療によるこうした精密な診査・診断は、根管治療成功の第一歩となるものです。

使用する器具

ラバーダム

根管治療の成否は、根管内をどれだけ無菌状態にできるかが鍵を握っています。
自費の治療では、ラバーダムという天然のゴムでできたシートを口に被せ、治療する歯のみを露出させた上で処置を行います。これは、細菌が多く含まれる唾液を根管内に流入させないためです。そのため、ラバーダムにて患部以外を覆い、無菌状態にする自費の治療ならば、再治療を防ぎ根管治療の成功率が高まります。

一方、保険の治療では虫歯になっている部分を大まかに除去した上で根管治療を行いますが、一般的にラバーダムを使用することはありません。そのため、根管内に唾液が入り込みやすいため、根管治療の成功率が低くなります。
高槻市の「藤川歯科」の根管治療では、成功率を高めるためにラバーダムを自費であれば100%、保険でも90%以上使用しています。

ファイル

ファイルとは、針のように尖っている先端により根管内の汚れを除去する器具です。
保険の根管治療で使用するファイルは、硬いステンレス製の素材でできているため、汚れを大量に掻き出せます。しかし、硬い素材であるために、入り組んだ根管内の隅々まで行き届かず、汚れを取り残すリスクがあります。

自費の根管治療で使用するファイルの素材には、ニッケルチタンが用いられています。ニッケルチタンは金属でありながら弾力があり、柔軟性の高い素材です。そのため、複雑な迷路のような根管内の形状に沿ってしなり、隅々まで清掃できます。また、ステンレス製よりも柔軟であるため、根管内に穴を空けてしまう事故も防げます。

マイクロスコープ

マイクロスコープとは、数十倍にまで視野を拡大でき患部を明るく照らせる歯科用顕微鏡のことです。
保険の根管治療では一般的に、肉眼やルーペ(拡大鏡)を用いて治療します。しかし、根管内は暗く狭いことから、肉眼やルーペでは視認しきれず、視えない部分については歯科医師の勘や経験に頼って治療するしかありません。そのため、保険の場合は根管治療の精度が低くなりがちです。

一方、自費の根管治療ではマイクロスコープを使用して治療を行います。暗くて狭い根管内も、明るく照らしながら視野を拡大できるため、しっかり汚れを視認した上で徹底的に除去できます。また、マイクロスコープを用いれば、肉眼では見つけにくい歯の亀裂も視認できるため、痛み・炎症の原因を特定した上で適切な治療を行えます。

使用する薬剤

根管内の汚れを除去した後は、薬剤などを根管に詰めます。
保険の根管治療ではガッタパーチャという細いゴムを根の先に詰めます。ガッタパーチャは、根管にできたスペースを埋めるだけ役割しかありません。また、生体適合性がないため、根からはみ出せば炎症を引き起こすリスクがあります。

自費の根管治療では、根管内の清掃後に根の状態に適した薬剤を充填します。主に使用されるのはMTAセメントと呼ばれるもので、強い殺菌効果があり、菌の繁殖を防いで再発リスクを抑えます。

治療時間・回数

保険の根管治療は1回につき15~30分ほど、通院回数は5~6回くらいが目安です。保険適用の場合、1回の治療でできる工程が決められているため、通院回数が多くなってしまいます。

一方、自費の根管治療は1回につき60~90分ほどで通院回数は2~3回が目安です。自費の場合は1回の治療をじっくり行うことができるため、結果的に通院回数を減らせます。
このように、保険と自費では治療時間・回数が大きく異なるものです。保険の場合は治療期間が長期に渡るため、患者様にとっては通院の負担がかかります。

また、治療期間が空いてしまえば根管内の細菌を増殖させてしまい、再治療リスクが高まる恐れがあります。そのため、短期間で集中して治療できる自費の方が、通院の負担や再治療リスクを確実に減らせます。

治療費

患者様にとって、治療費は最も気になるポイントかもしれません。
保険の場合は3,000円くらいが目安で、自費の場合は50,000円~90,000円くらいが目安です。再治療リスクを抑え、歯への負担を減らせることを考えると、自費の治療費は決して高くはありません。

治療後の被せ物

根管治療後は、土台と被せ物を製作して歯の機能を補います。
保険の根管治療では銀の金属素材を用いますが、歯に比べて硬いため、根っこにヒビが入ったり割れたりするリスクがあります。また、保険で作る被せ物は劣化しやすくすき間もできやすい傾向にあり、そこから細菌が侵入して再発してしまいやすいのがデメリットです。

自費の根管治療では、土台に柔らかいゴールドや柔軟性の高いグラスファイバーなどを用います。根っこが割れるリスクもほとんどなく、歯とよく馴染んですき間ができにくいのが特長です。被せ物には天然歯のような白さと高い強度を持つセラミックやジルコニアなどの素材を用います。そのため、審美性と機能性を両立でき、再発リスクも抑えられます。

治療後数年後の状態

根管治療は治療が完了したからといって終わりではなく、治療後の良い状態を長持ちさせることが大切です。

保険の根管治療はこれまでご説明してきたように、できることが限られているため、再発リスクが高く、治療から数年後に痛み・腫れなどの症状が出る可能性があります。再治療のためには歯をさらに削る必要があり、何度も繰り返せば最終的には抜歯しなければなりません。つまり、保険の治療では歯の寿命を長く保ちにくいのです。

自費の根管治療では、全ての工程にこだわって治療を進められます。そのため、再治療リスクが低く、適切なメインテナンスを継続することで治療後の良い状態を長く保つことができます。

TOP